公的支援を使おう!(東日本大震災の公的支援策)
NPOあつぎみらい21のメールマガジン「かながわ Business Network」に寄稿しました。
公的支援を使おう!
(東日本大震災の公的支援策)
▼震災後の消費冷え込みに伴う資金繰り対策
東日本大震災から1ヵ月が経ちました。日本は復興の道をたどり始めましたが、相次ぐ余震と対応のはかどらない原発などの影響で、長期化する様相が見えてきました。
直接震災の影響のない企業においても、資材不足やサプライチェーンの生産調整など売上の減少を余儀なくされという影響も出始めています。そこで震災後の公的対策を解説します。
▼セーフティネット保証(5号認定)
この制度は、業況の悪化している業種(全国的)を救済し、経済の急速な悪化に対して対応できるよう経営の安定に支障を生じている中小企業者について、保証限度額の別枠化等を行う制度です。
対象となる中小企業として下記2つの要件に加え、今回の震災に対応した要件が追加されました。もし、資金繰りに不安のある企業で、この要件に当てはまると思われたら、一度窓口機関へのお問い合わせをする事をお勧めします。
1.指定業種に属する事業を行っており、最近3か月間の月平均売上高等が前
年同期比5%以上減少の中小企業者
2.指定業種に属する事業を行っており、製品等原価のうち20%を占める原
油等の仕入価格が20%以上、上昇しているにもかかわらず、製品等価格
に転嫁できていない中小企業者
(追加された要件)
指定業種(※)に属する事業を行っており、平成23年東北地方太平洋沖
地震の発生後、原則として最近1か月間の売上高等が前年同期比20%以
上減少、かつその後2か月間を含む3か月間の売上高等が前年同期に比し
て20%以上減少することが見込まれる中小企業者
※指定業種につきましては、中小企業庁のホームページで確認するか、取引金
融機関へご相談ください。
中小企業庁 セーフティネット保証の指定業種について
http://www.chusho.meti.go.jp/kinyu/2011/download/110323E-SN-5-1.pdf
(景気対応緊急保証の内容)
一般保証〔2億8千万円(うち無担保8千万円)まで〕とは別枠(※)で2億
8千万円(うち無担保8千万円)までの利用が可能
また、信用保証協会の保証割合は100%(責任共有制度の対象外)です。
(景気対応緊急保証の申込み)
1.本店(個人事業主の方は主たる事業所)所在地の市町村の担当課の窓口に
申請書を提出すれば、認定が受けられます。
2.取引金融機関または所在地の信用保証協会に、認定書及び決算書等借入に
必要となる資料を添えて申し込みます。
3.但し保証協会または金融機関による審査が必要です。
中小企業庁 セーフティネット保証(5号)の概要
http://www.chusho.meti.go.jp/kinyu/2011/download/110323E-SN-5-2.pdf